Introduction to the Sonrise Program: Part 2-3:
前号からのつづき
それで、私たちは、彼ら自身の好きなものを使って、その動機を強調することでスキル獲得を促します。つまり、彼らの性(しょう)に合わないことを無理やり教え込まなくてもいいのです。彼ら自身がすでに持っているスキル、能力、動機を使うのです。私たちが子供たちと遊ぶプレイルームでの取り組みのセッションを見れば、大変驚きの光景です。私たちは子供たちの動機から始まったことに火をつけて、今までやったことのない様々な活動をするのです。これは新しい世界へ飛び込む瞬間です。それが子供の自発的かかわりのサインがあればやることです。それでは、どうやるのでしょう?
二つのものが必要です。片方は、教育目標です。たとえば、トイレトレーニング、言葉によるコミュニケーション、「水がほしい」と言う、とか、ただ「水」という言葉が言えるように、あるいは、「私を見る時間を延ばす」などがあるでしょう。もし、アスペルガーの子供なら、「より典型的な会話をする」たとえば、彼らの好きな話題ではないものについての会話、あるいは、「柔軟性」をつける、スケジュールに沿わない出来事に対処できる柔軟性がほしい、などがあるかもしれません。
ところで、一言言っておきたいのですが、伝統的なプログラムで、子供たちにスケジュールに沿って行動するように教える療法があります。ご存じだと思いますが。私たちはそれをやりません。なんでやらないの、と思う方もいるでしょうが、もちろん、上級になってきたら、複雑なスケジュールをこなせるように教えることもあるのですが、私たちは、スケジュールに従うように育てる、ということはしません。
これは、構造に従っていけるようにする、というプログラムではありません。子供たちに、超従順で、規則を守る子に育ってほしいというような願いは特別ありません。子供たちに、社会的、自発的、インタラクティブになってほしい。そして、あなたが彼らを愛するように、人を愛するようになってほしいのです。それがひとつの重要なポイントです。
それで、最初にそういった教育目標を掲げます。ここでお勧めしたいことがあります。よく話に上がることなのですが、教育目標を選ぶとき、トイレトレーニングのような基本的自助スキルは目標とするのが非常に大事なのですが、その他のことでは、「お勉強」的なことより社会的なことを目標に選んでください。私たちの国中の人が取りつかれている考えが、子供に教えることとは、すなわち、お勉強だ、という考えです。サンライズプログラムをやっていない親たちに子供さんはいかがですか、と尋ねると、彼らは、お勉強の進み具合のことを話します。「子供は今、算数がすごく得意になりました」、「文章が読めるようになりました」、「色が言えるようになりました。」「ありがとう」と言えるようになりました・・・。
私は思うのですが、目標は子供を算数の天才にすることでも、読み書きの天才にすることでもありません。夜、一人静かに、子供のことを思い、「いつか、息子が算数の天才になりますように」と考えますか?そうではないでしょう?私たちは子供に、「いつか、友達をつくってほしい、遊び友達をつくってほしい、親友をもってほしい、ジョークをいえるようになってほしい、友達と連れ立って楽しんでほしい、お母さん、大好き、と言ってほしいし、実際そうであってほしい。」そのようなスキルは、子供が学校へ行くと非常に役立つスキルです。学校ではスケジュールがあり、それに従うのは大切ですが、もっと大事なことは、子供が人とつながりをもち、新しいことを学ぶときに柔軟であり、スケジュールが変わってもパニックにならない、そこにいたい、先生や周りの人々とともにいたい、つながりをもちたい、そんな子供になってほしいのです。それで、自閉症の核となっている、社会関係の障害を解決したい。それは社会に出て、人生の中で最も役立つことです。
それで、教育目標をもつとき、何か、お勉強ではなく、社会的な関連のある目標をもちます。アイコンタクト、ことばによるコミュニケーション、ゲームの中での注意力の持続、会話をする、そういったカテゴリーから選びます。もちろん、トイレトレーニングのように基本的自助のスキルは最初に選んでください。
では、この目標がきまりました。次にどうするのでしょう?
つづく