11/25/2009

「こだわり」は敵ではない

Introduction to the Sonrise Program: Part 2-5:

前号からのつづき

もうひとつ例を挙げます。この手法は、言葉のない子供たちや少し言葉のある子供たちだけの、トイレの使い方や文章の言い方などを教えるものではありません。同様にアスペルガーの子供や大人たちのものでもあります。私たちはアスペルガー症候群を持っている多くの人々と取り組んでいます。アスペルガーについての質問もたくさん来ています。ここで強調したいのは、サンライズプログラムは、子供たちに社会的なつながりを持つ、関係を持つことを助けるものです。したがって、これは、アスペルガー症候群の人たちに完璧なプログラムなのです。アスペルガーの人たちの欠落しているまさしくその部分を強化するのです。一緒にモノを並べたりしませんよ。彼らはもうそれはやらないです。基本的話し方やトイレトレーニングは教えません。もう、とっくの昔にできるようになっているでしょうから。その代わり、彼らに柔軟性を持ち、人と会話し、どうやって人々の輪に入るか、どうやってアイコンタクトを増やすか、どうやって友達をつくるか。など。とても大事な事柄を教えます。

それでは、完璧な例をあげましょう。

ある数名の親たちがスタートアッププログラムに参加されました。彼らの娘さんは当時15歳半で、アスペルガー症候群がありました。彼女は多くの言葉を使って会話しました。名前はサンドラ、大変言語能力にすぐれ、IQも高い子供でした。彼らの悩みは二つありました。ひとつは、普通の会話をしたかった、ということ。週末に何をして過ごすか、など、ごく普通の会話。彼らはそれができなかったのです。大変よく言葉を話したのに、彼女のルールに従ってしか会話できなかったのです。彼女のルールとはなんでしょう?

「この若い娘さんの動機となる、大好きなこと。それは何ですか」、と聞くと、一秒もしないうちに答えが返ってきました。なぜなら、すごく明らかだったから。彼女の好きなものは、お昼のワイドショーでした。しかし何でもいいわけではありません。ある特定のワイドショーです。オプラが思いつくでしょう。両親は、オプラであってほしいと祈り続けましたが、オプラではありませんでした。ジェリー・スプリンガーです。彼女はジェリースプリンガーが大好きでした。

そのテレビを毎日1時間見るのが好きなのか、というと、全くそうではなく、ジェリー・スプリンガーそのものになりたいのです。それで、その役に常にはまっていました。彼女は、スプーンやペンなどのマイクに見えそうな細長いものを持って、家族のみならず、道で見知らぬ人々に近づき、こう聞くのです「ボブ、なぜ、奥さんの妹と寝たのさ・・・」。それで、いっしょにいた両親は「ああ、どうしよう。恥ずかしい。またあんなことやってる・・・」と言って、「早くあの子をひっぱってこなくちゃ!」と言って、ジェリー・スプリンガーをやめさせようとしていました。ジェリースプリンガーとは戦争中でした。もうたくさんでした。

私たちがお話しした時、それが問題なのですよ、といいました。彼女がジェリー・スプリンガーになりたいことではなく、家族が引き離そうとして闘っていること、それが問題だったのです。それこそが、彼女がそれにはまっていく原因だったのです。ジェリー・スプリンガーをやめさせようとすればするほど、彼女は、抵抗してジェリー・スプリンガーにとどまろうとしました。これは、このスペクトラムのどの子供もそうです。例外なく。あなたは、止めようとしたり、そこから引っ張り出そうとするが、子供はテコでも動こうとしない。もっと抵抗する。彼女もやはりジェリー・スプリンガーの達人であり続けました。

それで、私たちは相談の中で、「彼女の大好きなことを動機として使いたいのです。ジェリー・スプリンガーは、入口です。障害物ではない。彼は、彼女が変わるための入り口です」と言いました。それで、私たちはあるゲームを考えてみました。彼らがスタートアップから土曜日に帰宅して、サンドラの部屋へ行き、まるでジェリー・スプリンガーの本物のスタジオのように改造しました。椅子をおき、本物のマイクをおき、ジェリー・スプリンガーのコメンテーター席みたいにしました。とにかく、素晴らしいものを作ったのです。

そこに、サンドラが帰ってきました。彼女は普段、あまり感情を表さないタイプです。そのサンドラが飛び上がって、喜んで、マイクを持ったり、置いたりしました。そして、父母とおば、家族の友人がコメンテーター役になって席につきました。彼女は早速マイクを持って近づいていき、なぜ、誰かと寝たのか、と質問します。そして、彼は答え、全員がショーに参加して、役になりきりました。ジェリーを障害物ではなく、入り口にしたのです。そして45分ほどたったのち、サンドラの父がサンドラに質問しました。ご存じのように、これはあってはならないことです。ジェリー・スプリンガーは質問に答えない。聞くだけだからです。サンドラの父が質問したとき、サンドラは完全にそれに答えました。抵抗もなく反対もなく、普通に答えました。父親はショックでした。5分後、母親が質問しました。サンドラは答えました。そして、次の1時間は、会話の方向性が完全に変わり始めていました。そして、その2時間半後ぐらいには、5人全員でサンドラの部屋に座って、週末はどう過ごそうか、なんでそれがいいか、と話し合いました。まさしく、彼らの目標が実現したのです。

どうやってたどり着いたのでしょうか?ジェリー・スプリンガーを敵として戦った結果ではありません。彼を入り口として使ったのです。サンドラの大好きなことを動機として入り口としました。

私たちは、子供にチャレンジするな、とは言いません。チャレンジしましょう。彼らには新しいことにチャレンジする能力があります。どうやるかというと、木目に反してではなく、木目にそってやるのです。また、人間同士のやりとりをより多くすることで、子供たちが人間ともっとかかわりたい、と思わせるのです。

これらのことが最初にやることです。「自閉症スペクトラム突破の方策」のDVDの内容にも入っています。ジョイニング、動機を使う、社会性を使うことを目標に選ぶこと、その選び方、また、かんしゃくや問題行動に対処する方法、戦って解消するのではなく、それを超越する方法。これについては、ウェブセミナーもあります。また、最適な子供の遊び場づくりについて。感覚統合の問題にも対応する環境をつくるということ。この子供たちには感覚統合の問題があります。環境によって、彼らは自分の皮をやぶって姿を現してくれるようになります。大変重要な要因です。

また、私たち自身の態度についても、話しています。あなたの感情や思考はプログラムを行う上で大変重要です。あらゆるものに反映され、子供の反応にも反映されます。それがどのようになっており、なぜそうなのか、について。このような内容を学ぶことができます。

しかし、正直にお勧めしたいのは、スタートアップのセミナーに来て頂く事です。滞在費の全ては講習費に含まれていて、あなたは、ただ、ここに来るだけでいいのです。私たちはNPOで、皆さんのために寄付をもらっています。それで、経済的に厳しい状況の方がいらっしゃいましたら、ご相談いただいて奨学金を申請してください。私たちに何ができるかを話し合いましょう。それが私たちがここにいる理由です。それが存在理由であり、主旨です。あなたがこれをやりたいと思うなら、経済的理由だけのためにここに来られなかった方はいません。やりたいと思うなら、やれます!問題は、あなたのお子さんのためにやりたいのは、これですか、ということだけです。それで、いかなるお子さんでも、言葉のないお子さん、アスペルガーなどで大変よく言葉を使うお子さん、ボーダーにいるお子さん、を助けましょう。私たちのウェブサイトや電話でコンタクトしてください。同じ番号で、無料の電話相談も予約できます。また、ウェブで、リサーチとして検索すれば、このプログラムをサポートする研究機関の行った研究調査の内容も見ることができます。

それでは、ここで、質疑応答に入ります。